ケンシ@『学び合い』と真正の学びブログ

本の紹介、高等学院の立ち上げ、育児について書いています。以前は、『学び合い』、真正の学び、社会科教育などをメインに書いていました。

歴史を学ぶ意味〜『文明が衰亡するとき』から〜

 

 

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ケンシです!

 

 

今日は

 

 

歴史を学ぶ意味〜『文明が衰亡するとき』から〜

 

 

について書きたいと思います。

 

 

歴史を学ぶ意味はなんだと思いますか?

社会科教育学や歴史学などを学んで授業されている先生にとっては、自明の議論かもしれませんが、「この本からも考えられるな」という発見があったので、シェアしたいと思います。

 

 

読んだのは、

 

 

文明が衰亡するとき 高坂正堯 まさたか 新潮選書 1981


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です。

 

 

本書はタイトルの通り、様々な文明が滅んだ理由を分析していく1冊です。

 

 

なぜヴェネツィアが成功したかについては、

 

 

 

 

 

 

 

ヴェネツィアの成功

→東と西の間に立つヴェネツィアが活躍できる国際関係の存在とそれを巧みに利用したヴェネツィア人の英知96

→通商活動を可能にしたその社会の体質

→プロテクションレント(安全保障費)が安かった

 →政府に要する費用や儀式的な催し、それに社会事業に費やすカネ

97

→国家は商業会社のように運営 債権、債務が明白になる複式帳簿 資源配分は相当の合理性 98

→選挙される君主と共和政の混合体制 

 →市民大集会が国政の最高機関であり、他方元首は選挙で選ばれたが終身制100

 

 

 

 

など、国際関係、通商活動、お金の流れ、国家運営の仕組み、政治体制など現代にも通じる枠組みで分析しています。

 

 

そんなヴェネツィアが衰亡した理由として、

 

 

 

 

 

 

ヴェネツィアは、トルコとの戦争を避け、できれば友好関係を作りたかった 150

しかし、反宗教改革の人々は、教皇の勢力を強め、異端、異教徒をたたくことが世界を救う唯一の道であると固く信じていたので、その敵と友好関係を結ぶヴェネツィアは許せない存在 150 151

ヴェネツィア教皇庁は正面衝突衝突 151

 

 

 

 

 

 

など、主に宗教勢力との関わり方について衰亡の理由を分析しています。

 

 

イスラム国の指導者が死亡したニュースが流れていましたが、

 

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022020400756&g=int

 

 

シリアが今後どうなるのか、考えるのに宗教勢力という視点は欠かせません。

このときヴェネツィアはどう宗教勢力と関わったのか探求すると、シリアの未来を考えるのに役立つかも?

 

 

教訓、アナロジカルな思考を鍛えることができるのは、歴史を学ぶ一つの意味ですね。

 

 

これらについて詳しく書かれている

 

『コモングッドのための歴史教育

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『歴史で私たちは何ができるか』

https://amzn.to/35XtjyZ

 

『ハーバード法理学アプローチ』

https://amzn.to/3ozHh0u

 

 

がおすすめです。

 

 

歴史を学ぶ意味ってなんだよ!

 

 

という人に少しでも貢献できれば幸いです。

 

 

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