亀は万年!
ケンシです!
今日は
教員の経験年数に意味はあるのか〜『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 下』より〜
について書きたいと思います。
みなさんは、教員の経験年数に意味はあると思いますか?
行政の答えはイエスだと思います。
なぜなら、年功序列で給料を決めているからです。
- 年功序列でいいの?
- 年齢を重ねたベテランだけど担任も持たず、分掌も軽くスタコラサッサと帰っていくけど、給料が高いなんて、なんだかなぁ
と疑問に抱いた人に向けて書きたいと思います。
それでは、参ります。
この問いを考えるヒントをくれたのは、
ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? 下 ダニエル・カーネマン 村井章子訳 早川書房 2012
です。
本書によると、
十分に予見可能な規則性を備えた環境であること
長期間にわたる訓練を通じてそうした規則性を学ぶ機会があること
16
この二つの条件をどちらも満たせるなら、直感はスキルとして習得できる可能性が高い 17
として、
ポーカー、医師、看護師、運動選手、消防士
などの職業は、経験を通じて得られる直感に妥当性があると述べられています。
それに対して、
ファンドマネージャー 政治評論家 17
は全然妥当性がないと述べられています。社会全体が株の値動きや政治の動きに影響を及ぼしますからね。
「十分に予見可能な規則性を備えた環境」がないと言えるのでしょう。
教員はどうでしょうか。難しいですね。「十分に予見可能な規則性を備えた環境」があるようなないような。子どもたちも日によって波がありますし、時代によって、学年によっても違いますもんね。
「長期間にわたる訓練を通じてそうした規則性を学ぶ機会があること」も難しいですね。
「こういう子に昔、こういう働きかけをしたときに、こうだったのよ」
という事例を知っていてそれを活用できる人であれば、経験を役立てていそうで、給料にも反映されていいなぁと思います。
しかし、そういう引き出しがない先生ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。
すると、経験年数で一律に給料をあげるのもおかしな話だなと思います。
そこで、ケンシとしては
教員の経験年数は意味がある場合とない場合がある
大変給とポートフォリオで給料を決めたらいい
と考えています。
大変給は、
https://kenshimanabiai.hatenablog.com/entry/2021/07/19/183842
でも書かせていただいたのですが、
職場の皆さんと対話して、各職務の大変ポイントを格付けしていきます。そのポイントに応じて決まる給料です。
基本給に加えて、
平均コマ数プラス一コマでいくら
担任はいくら
主任はいくら
分掌ひとつはいくら
顧問はいくら
研究授業はいくら
など、職場の皆さんで対話して決めていけたら素敵だなぁと考えています。
次に、ポートフォリオです。
年齢や経験年数に加えて、ほとんどの自治体が人事考課制度を取り入れていますね。管理職の先生に評価していただく形です。
素晴らしい的確な評価をされる管理職の先生もいらっしゃいます。しかし、中には人事も評価も学ばずに感覚で評価されている管理職の先生もいらっしゃるようです。
お忙しいですもんね、、、
そこで、ポートフォリオです。
受賞歴や、研究会、教育雑誌、学術誌の発表経験や執筆経験を加算する
というやり方です。これを利用すれば、ある程度検討された評価基準に基づいて評価してもらえます。また、管理職の先生の負担も減らせます。
「こういう子に昔、こういう働きかけをしたときに、こうだったのよ」
をまとめてアウトプットしてるわけですからね。経験、事例を持っていてそれを表現できている証明にもなります。
ただ、このやり方だと、発表や執筆、余暇の状況など他の要因も入ってきてしまう
研究はすごいのに、生徒対応が微妙
という先生が高く評価されてしまう
などの課題もあります。
今後も考えを深めていきたいです。
年功序列でいいの?
年齢を重ねたベテランだけど担任も持たず、分掌も軽くスタコラサッサと帰っていくけど、給料が高いなんて、なんだかなぁ
と疑問に抱いた人に貢献できていれば幸いです。