ケンシ@『学び合い』と真正の学びブログ

本の紹介、高等学院の立ち上げ、育児について書いています。以前は、『学び合い』、真正の学び、社会科教育などをメインに書いていました。

ゲームは勉強、学びになるのか〜『テレビゲーム教育論』〜

 

アクティビティ!
ケンシです!


今日は


ゲームは勉強、学びになるのか〜『テレビゲーム教育論』〜


について書きたいと思います。


恐ろしい本? 最高な本?を読んでしまいました。


テレビゲーム教育論 マークプランスキー 藤本徹 訳 東京電機大学出版局 2007


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本書によると

 

 


本書の要点を1行で述べればこんな具合だ。
テレビゲームはあなたがおそらく信じているような悪いものではなく、実はとても良い価値をたくさん持っている ⅲ

私が本書で伝えるメッセージに対して世の中がいかに反対しているかを示す例がある。パラゴンハウス(本原書の出版社)と出版契約を結ぶまでに私は30社以上の出版社から断られた。編集者たちの多くは「親たちはまず信じないだろう」と言って断ってきた ⅲ

私はゲームで鍛えた視覚と手の協調スキルを手術に使っている 8
by ジェームズ・ロッサー博士、ベス・イスラエル病院

若い頃にゲームをプレイしていた医者はゲームをプレイしない医師よりも手術ミスが40%近くも少ないことを発見8

手術前の医師たちに30分ほどテレビゲームをプレイさせてウォーミングアップさせている。それもそうだろう、腹腔鏡を操作するコントローラーはテレビゲームのコントローラーによく似ていて手術中の作業は全てモニターを見ながら行うのだ8

ゲームプレイヤーたちは複数のことを同時並行で処理することが上手くなる。ネットワークを介した他者との協調作業も上達していく11

研究結果からは暴力的なゲームの子どもたちへの影響は、短期的か一時的にはあっても、長期的な影響を示す根拠はほとんど出ていない 20
by アナハッド・オコーナー、ニューヨークタイムズ科学担当編集者

ゲームやその他のデジタルメディア利用によって強化される思考スキル 46 47
・描画理解力 3次元の視覚的イメージを読み取る能力
・多次元的視覚空間把握力 折り紙の折り方のような視覚情報を、頭の中でメンタルマップを描くことで実際に手を動かして学ばなくても理解できる能力
・類推的発見力 科学者のように観察を通して仮説を立て物事の動的な表象からその動きの背後にあるメカニズムを理解する能力
・注意展開力 複数のことに同時に注意を払いながら予期しない刺激に対して素早く反応する能力

子供たちが喘息や糖尿病の自己管理スキルを学ぶためのアクションアドベンチャーゲームを開発したクリックヘルス社の行った研究
→病気と戦う意欲を高め(自己効力感)、病気についての親や友達とのコミニケーションが増し、自己の健康管理への配慮する行動が高まった 51
→ゲームのおかげで緊急治療発生率が77%も減少 51

 

 

などが論じられています。


生徒が三者面談で


学校の勉強の代わりにゲームをする


その論拠にこの本を使ってきたらどうしましょう、、、
(使ってきたら逆にほめたいくらいですが!)


ゲーム脳の恐怖 森昭雄 生活人新書 2002


https://amzn.to/2ZpVBw7


エビデンスが良いでしょうか。


この本では、

 

 


テレビゲームのなかには前頭前野の脳活動をあきらかに劇的に低下させるものが多い  6

テレビゲームに熱中しすぎる子どもたちは、キレやすく、注意散漫で、創造性を養えないまま大人になってしまう  6
若年性痴呆状態を加速する可能性  6

前頭前野の機能低下 25
→人目を気にせず電車内で化粧をしている人、公衆の面前で抱き合っているカップ
→人間らしさを表現する場所である前頭前野が働かず、理性、道徳心、羞恥心、こんなことをしたら周囲がどう思うだろうということを、考えられなくなってしまっている  25

 

 

という主張が展開されています。


ゲームの習慣がある子どものエビデンスが載っています。


結局、どう折り合いをつけるかですよね。

 

 

前頭前野の働きを高める方法
→10円玉立て  お手玉     178  179

 

 

などのアクティビティを取り入れたり、時間をコントロールしたりが大事ですね。

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