ホリエモ〜ン!
ケンシです!
今日は
GRIT vs RANGE〜やり抜く力か幅広くか〜
について書きたいと思います。
人生でいちばん大切なものは何?
『GRIT』、やり抜く力だよ!
という議論があります。
それに対して今回、読んだのが
RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる デイビッド・エプスタイン 中室牧子 解説 東方雅美 訳 日経BP 2020
です。
- 何かをやり抜くことが大切か
- それとも、幅広く色んなことをやることが大切なのか
気になる人に向けて書いていきます。
それでは参ります。
もしも心理学者ロビン・ホガースが教員の年功序列の良い・悪いを語ったら〜GRITの効果が薄い分野〜
ボーナスの時期ですね。
教員の世界は年功序列。給料は、年を重ねているかどうかで決まるのが基本です。
生徒の伸びとか、ポートフォリオとか、どんな授業理論に挑戦したかとか、どれだけ仕事をしたかなどは基本関係ありません。
なぜ年を重ねていると給料が高くなるのでしょうか。
それは経験があるから。経験があると仕事の質が高かったり、できる仕事が増えると考えられているからだと思われます。
そうした風潮に対して、本書では以下のように述べられています。
カーネマンとクラインの共著
→経験が専門的な能力につながるかどうかは、それがどんな領域かによる
→経験はチェスやポーカーのプレーヤーや消防士の能力向上には効果があるが、金融や政界のトレンドの予測、従業員や患者の能力の予測では効果がなかった 31クラインが研究した領域は、直感的なパターン認識が強力に働く領域で、心理学者のロビン・ホガースが「親切な」学習環境と名づけた領域だ。同じパターンが繰り返し現れ、非常に正確なフィードバックが、通常はすぐに提供される 31
→ゴルフ 32
とのことです。教員の仕事は、経験がどこまで役に立つのでしょうか。チェス、ポーカー、消防士のように経験が役立つ仕事なのか。金融や政界のトレンドの予測、従業員や患者の能力の予測に近いのか。もし、前者のような、ロビン・ホガースが「親切な」学習環境と名づけた領域であれば、経験は役に立ち、年功序列はうなずけます。しかし、もし後者なのであれば、経験も年功序列もイマイチだということになりますね。実は、何事にもやり抜く力、GRITがいいわけではないようです。分野によるんですね。
多動力の科学的根拠
他の分野への移行に成功した人は、第一の専門分野を追求しながら幅広い分野のトレーニングを受け、複数のキャリアの流れを維持していた51
一車線の一歩通行の道ではなかった。彼らには「幅(レンジ)」があった 52
とのことです。『多動力』という本が売れましたが、
まさに多動力、RANGE(幅(レンジ))が有効だというのが科学的にわかりました。
また、ポイントなのが
第一の専門分野を追求しながら
というところですね。やはりGRITも必要なようです。
何かをやり抜くことが大切か
それとも、幅広く色んなことをやることが大切なのか
に対する結論としては、どちらも大切だ。ただ、やり抜くことで成果をあげる分野は全てではない。
というところでしょうか。
みなさんはどうお考えですか?