ほ〜ら〜!足下を見てごらん〜!
ケンシです!
今日は
狩猟採集社会と農業社会から私たちは何を学ぶべきか〜『サピエンス全史(上)』〜
について書きたいと思います。
によると、
人類全体としては今日のほうが古代の集団よりもはるかに多くを知っている、だが個人のレベルでは古代の狩猟採集民は知識と技能の点で歴史上最も優れていたのだ70
平均的なサピエンスの脳の大きさは、狩猟採集時代以降、実は収縮したという証拠がある、狩猟採集時代に生き延びるためには誰もが素晴らしい能力を持っている必要があった、農業や工業が始まると人々は生き延びるために次第に他者の技能に頼れるようになり、愚か者のニッチが新たに開けた、凡庸な人も、水の運搬人や製造ラインの労働者として働いて生き延び、凡庸な遺伝子を次の世代に伝えることができたのだ70
農業社会は単一の食べ物だが、狩猟採集民は多様な食べ物
→狩猟採集社会も自然災害と無縁とはおよそ言い難く、ときおり食物の不足や飢えに苦しめられたが、たいていはそうした災難にも農耕社会よりは楽に対処できた 72
古代の狩猟採集民は、感染症の被害も少なかった、天然痘や麻疹(はしか)、結核など農耕社会や工業社会を苦しめてきた感染症のほとんどは家畜に由来し、農業革命以降になって初めて人類も感染し始めた、犬しか飼いならしていなかった古代の狩猟採集民はそうした疫病を免れた73
農耕社会や工業社会の人の大多数は人口が密集した不潔な永続的定住地で暮らしていた、病気にとって、まさに理想の温床だ、一方、狩猟採集民は小さな集団で動き回っていたので感染症は蔓延のしようがなかった73
健康によく多様な食物、比較的短い労働時間、感染症の少なさを考え合わせた多くの専門家は、農耕以前の狩猟採集社会を原初の豊かな社会と定義するに至った73
古代の骨格を調べると、農耕への移行のせいで、椎間板ヘルニアや関節炎ヘルニアといった実に多くの疾患がもたらされたことがわかる109
以前より劣悪な条件化であっても、より多くの人を生かしておく能力こそが、農業革命の真髄だ112
農耕を行うと、急速な人口増加の条件が整うので、農耕民は大抵狩猟採集民を純粋に数の力で圧倒できた118
進化上の成功と心の苦しみとのこの乖離は、私たちが農業革命から引き出しうる教訓の中で最も重要かもしれない127
のように狩猟採集社会から農業社会に移行する中で、失われたもの、得られたものが述べられています。
こうした文章を軸に、狩猟採集社会から農業社会の移り変わり、それぞれの比較を通して
豊かさとは何か
考えるための教訓を得る学びが成り立つのかなと考えました。
しかし、本書で述べられている通り、
目論見が裏目に出た時、人類はなぜ農耕から手を引かなかったのか、一つには小さな変化が積み重なって社会を変えるまでには何世代もかかり、社会が変わった頃にはかつて違う暮らしをしていたことを思い出せる人が誰もいなかったからだ116
とあるように、昔には戻れません。
どんな未来をつくるか。生徒共に考えていきたいと思います。