いつくしみ!
ケンシです!
今日は
投票率をどうあげるか〜『スタンフォードのストレスを力に変える教室』〜
について書きたいと思います。
みなさんご存知のとおり、日本の若年層の投票率は高くありません。
教育における対応策として、
選挙に関心を持たせる
模擬投票などを行い、身近さを感じさせる
などがあります。
今回、
スタンフォードのストレスを力に変える教科書 ケリーアクゴニガル 神崎朗子 訳 だいわ文庫 2019(2015)
を読んで、これらを一歩進めるアイデアを得ました。
本書では、グレゴリーウォルトンによる大学生に対して行われた介入実験について述べられていました。
この実験は、
自分だけが周りから浮いているという感覚を介入によって変える 67
4年生からの前向きなエールを読む、後輩への前向きなエールを書く、後輩への前向きなビデオを撮る
介入実験に参加したアフリカ系アメリカ人の学生たちは、たまたま介入実験に参加しなかった学生達に比べて、その後の3年間の成績も健康状態も良く、幸福感も大きかった69
一年生の時に介入実験に参加したことを覚えているかどうかウォルトンは学生達に尋ねました
すると七十九パーセントの学生たちは何らかの実験に参加した覚えがあると答えました
が、どんな実験だったか覚えていた学生はたったの八パーセントでした
しかし学生たちはいつの間にか介入実験で出会った新しいマインドセットを自分自身や大学生活についての考え方の中に取り入れ身につけていました
介入のことは忘れてしまってもそこから学んだメッセージはちゃんと定着していたのです71
というものです。
この実験を応用すると、
先輩が書いた
選挙に行く必要がある
というレポートを読み、
自身が後輩に向け、
選挙に行く必要がある
という趣旨のレポートを書き、動画を撮れば
三年後(21歳)には、
選挙に行く必要がある
というメッセージが残るのではないでしょうか。
こうした介入実験の成果を生かした授業は、
態度形成
共感理解主義
と批判され、権力者(教師)の意図を無批判に受容する態度を育成してしまうため、
社会科教育学的にはよろしくない
という意見もあります。
が、選挙に行く
事に関しては、態度形成
だろうが、共感理解だろうがすべきだとケンシは考えます。
実際、レポートと動画に生徒に取り組んでもらいました。
三年後、生徒の投票感がどうなっているか、楽しみです。