今日は
チャーミングな課題(真正の学び)は盛り上がる
について書きたいと思います。
以前、「選択授業のお団子課題」について書きました。
選択授業のお団子課題とは、
「授業を受けたい!」と思った子がとる選択授業において、意欲・能力がある生徒が集まり、セオリー通りに「1番早い子が15分でできる課題」をだすと、みんながお団子のように固まって15分〜20分くらいに課題を達成し、ネームプレートを動かしに来る現象
です。
この現象を解決するために
1、2人しかわからない課題
の大切さを以前書きました。
が、それ以外に
チャーミングな課題
も有効であることに気がつきました。
チャーミングな課題とは、『学び合い』熟達者の方がおっしゃっていた課題で
思わず考えたくなるような課題
です。
倫理の時間に生徒の反応を見るとこの課題が作れたんだなぁと実感した授業がありました。
本校では、ウェブ教材を導入しているのですが、回線のつながりなどから生徒からの不満が溜まっておりました。
実際に私の担任している2年生からも、不満の声が上がっていました。
そこで3年生の倫理の授業で
ウェブ教材にお金を払いたくないという後輩(実話)に対してどんなアドバイスをかけますか。
倫理の教科書の単語を1つ使い、後輩に対するセリフを作ってください
という課題をだしました。
これがなかなか盛り上がりました。かつ、生徒たちは頭を使っていたようです。
そして「誰かのアドバイスを後輩にしておくわ」
という声かけもしてさらにヒートアップ。
あとから気づいたのですが、これはチャーミングな課題であると同時に
真正の学び
にもなりうるものだと感じました。
真正の学びとは、種々の議論がありますが、タイトルに直接
真正の学び
とつく
『真正の学び/学力質の高い知をめぐる学校再建』フレッド・M・ニューマン(著)渡部竜也・堀田諭(訳)2017年 春風社
を参照すると、
1 構築された知識
2 鍛錬された探究
3 教室の外での学びの価値
の3つの構成条件によって成立する学びです。
知識も使い、仲間たちとより良いアドバイスを探究しながら、教室の外(後輩)で役に立つ。
そんな学びに立ち会えました。
ちなみに生徒が作った回答で、もっとも共感を読んでいたのは、
心配しなくても大丈夫。
一生懸命取り組んで大丈夫になろう。
ユーモアを混じえた素敵なアドバイス。
後輩よ、ダイジョーブだぞ!