ケンシ@『学び合い』と真正の学びブログ

本の紹介、高等学院の立ち上げ、育児について書いています。以前は、『学び合い』、真正の学び、社会科教育などをメインに書いていました。

『反省させると犯罪者になります』 じゃあ、どうする?

 

 

バリエーション!

ケンシです!

 

 

今日は

 

 

『反省させると犯罪者になります』 じゃあ、どうする?

 

 

について書きたいと思います。

 

 

反省させると犯罪者になります 岡本茂樹 新潮新書 2013



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を読みました。

 

 

タイトル通りの内容で、

 

 

 

 

 

 

反省文は抑圧を生む危ない方法 41

 

被害者の心情を考えさせると逆効果 78

 

 

 

 

 

 

と述べられています。

では、どうすればいいのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

反省を求めない方法で個人面接や授業を進めていくうちに、彼らの多くは反省していきます 6

 

吐き出しによる自己理解から始まって、自分の内面と向き合うことによって主訴が改善していく 9

 

喫煙

もし断っていたら、どうなっていた?

多分、はずされていた

断って、1人になるのが恐かったんだね

学校には喫煙しない友達もいれば喫煙する友達もいるよね君はなぜ喫煙する友達と付き合うようになったの

今まで付き合っていた友達から嫌なことをされた

そんなことがあったのその時どんな気持ちだった

1人ぼっちになって寂しかったつらかった

よく話してくれたね それからどうしたの?

喫煙している友だちが声をかけてくれた

66 67

(と、背景を聞いていく)

 

最初の段階では「なぜそんなことをしたのか、自分の内面を考えてみよう」76

 

授業が7回あるとしたら、授業のおよそ前半部分は「加害者の事例」を取り上げます。覚醒剤を使用した事例、いじめの事例、虐待の事例、そして殺人事件の事例などです。

事例によっては加害者の生い立ちも紹介することによって、犯罪を起こすには必ず加害者なりの理由があることを考えさせます 

122

 

問題行動が起きた時その直後に反省させることがいかにダメなことか。真の反省は自分の心の中に詰まっていた寂しさ、悲しみ、苦しみ、といった感情を吐き出せると自然と心の中から芽生えてくるもの130

 

自分自身が内面と向き合った結果として自然と心の底から湧き上がってくる罪の意識こそ本当の反省132

 

提案

→「自分が迷惑をかけられたこと」について「詳細に」書く

 →「詳細に」とは、自分と深くかかわりのあった人との間で何があったのか(どんな迷惑をかけられたか)を書くこと 

→迷惑をかけられた相手が明確になれば、その相手に対して、本人が書けそうな順番でいいのでロールレタリングを書くことを求め、否定的感情を吐き出すように促します

→個別で面接  (難しいのであれば) 返信文

 →よく書けています。こうして気持ちを整理していきましょう

141

 →心のなかに嫌な気持ちがたまっていたのですね 

→この形で進めていけば、必ず親(養育者)との関係に

→「幼いときの私から父親(母親・養育者)へ」の課題

→ロールレタリングを課題にした場合、必ず「書いたことによる感想」「書いている間、何を感じたか」、そして「書き終えて、気づいたことや思ったこと」を書くことも求めます

→気づきがあった場合、その気づきを深めさせるために個別の課題を与えたい

142

→ロールレタリングを書いたことによって否定的にしか思えなかった父親に対して、受刑者が「そういえば父親もおじいちゃんから殴られて育っていた。

142 143

自分を嫌っていたわけではなかったんだ」と気付いた場合、「父親と祖父との関係について」といった課題作文や「父親から祖父へ」のロールレタリングなどを求めます 

→このように、さかのぼって内省していくと、自分の問題が世代間連鎖であったことにも気づけるのです。以上のように、様々な課題に取り組む目的は、受刑者が「なぜ自分は犯罪者になったのか」を自己理解することにあります

→「私が素直さを失った理由」

→「本当はどうしてほしかったのか「私から父親(母親・養育者)へ」

→自分の心の痛みに気づくことによって他者、すなわち被害者の心の痛みに思いが至る

→事件について内省するのはこの頃

143

→「なぜ私は事件を起こす必要があったのか」を課題にし、事件を起こすまでの経緯を書くなかで自分の気持ちを整理させ、「私から被害者へ」のロールレタリングを実施

143 144

→ただし被害者への手紙を書く場合自分はこれからどのように生きていくのかを念頭において書くように求めます単なる謝罪文ではなく自分の生き方まで含めて被害者への思いを綴らせるのです

被害者感情を深めさせるのなら、このときに始めます。このときであれば、被害者の書いた手記を読ませたりビデオ視聴させたりすることによって、被害者や被害者遺族の苦悩を深く見つめることができます

144

 

並行して、私は少なくとも週に1回、1〜2時間程度、刑務所内で数名の受刑者が集まって自由に自分の気持ちを話せる場所と時間を確保してほしいと思います

支援者も話し合いに参加

145

 

問題行動

→まずは日頃から思っていたことを自由に話してくれないかと切り出してみましょう185

→迷惑をかけられたことを考える 188

→今回のことを親(養育者)に言ったら、親(養育者)は君に何と言う

 →自分の言い分を聞いてもらえず叱られてばかりいたのではないですか そんなこと言われて傷ついていたのではないのかな

190

 →厳しい罰が与えられたことはなかった? といった言葉を返し問題が起きた時に過去の親子間でどのようなことがあったのかを教えてもらいます 190 191

→その上で今回の件を親に言ったら本当は親に何と言ってほしいか彼らに考えさせます191

→親に本当に言いたいことを書くように求めてはどうでしょうか191

 

内面の課題を考えるために、あらかじめいろいろな課題を用意しておきたい

→これまでに親からよく言われたこと

→自分のストレスについて

→今悩んでいること

194

→今回の行動を起こして「得たもの」と「失ったもの」

195

 

 

 

 

 

 

少々、長めの引用となってしまいましたが、

 

 

反省

 

 

ではなく、あの手この手で

 

 

自分と向き合わせる

 

 

のが大切なのかなと思いました。

 

 

特に教員をやっていて、

 

 

自分と向き合わせる

 

 

ができたら、困ってねぇよ

 

 

と読んでいる序盤は思いました。

 

 

しかし、

 

 

今まで迷惑をかけられた相手は?

 

 

など、問いかけのバリエーションがまだまだ自分には足りていないことを学べました。

 

 

誰かを反省させなきゃいけない人は、ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

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