きっかけはフジテレビ!
ケンシです!
今日は
被災地のその後、をどう報道すべきか〜『スタンフォードのストレスを力に変える教室』〜
について書きたいと思います。
日本は災害大国。
何度も災害の報道、被災地の現状、その後が報道されます。
こうした中で、被災地のその後をどう報道すべきか、考えるきっかけを
スタンフォードのストレスを力に変える教科書 ケリーアクゴニガル 神崎朗子 訳 だいわ文庫 2019(2015)
にもらいました。
この本では、
ある大規模なアメリカの調査
→強度のストレスを感じていると答えた人のうち、40%の人々がニュースを見たり読んだり聴いたりすることが生活の最大のストレス源になっていると答えました341
自然災害やテロ攻撃などでテレビのニュースを見ていると、うつ病やPTSDを発症するリスクが高まることがこれまでも多くの研究によって明らかになっています341
2014年にアメリカの成人を対象に行った研究では、テレビのトーク番組を見た時間が長い人たちほど大きな恐怖や不安を感じる傾向にあることが分かりました341
など、ニュースやテレビの危険性に警鐘を鳴らしています。
では、どうすればよいか。
リストラティブナラティブ 回復の物語 340
→衝撃的な事件の直後に、恐ろしいことばかり報道するのではなく、成長と癒しのストーリーを伝えるのです340
ストーリーの持つレジリエンスは人々に感染する342
と、レジリエンス(回復、回復能力)を向上させるようなストーリーの必要性を訴えています。
それは、どのようなストーリーか。
本書によると、
愛する人を亡くした後、周りの人達がしてくれたことで何が一番ありがたかったか283
→父の臨終のことだけでなく、父が生きていた頃の暮らしぶりを訪ねてくれたこと、こちらが電話に出なくてもかけ直さなくても電話をかけ続けてくれたこと、亡くなった夫の事一緒に偲んでくれて、恐れずに夫の名を口にしてくれたこと、さりげなくずっと気にかけてくれたこと
アルツハイマー病の家族を介護している人達に介護をする中で嬉しかったことや良かったことをオーディオ日記に記録してもらいました、毎晩その日の介護で励みになったことを一つは見つけ自分で録音しながら1分間そのことについて語ります、その研究の開始時には参加者は全員軽度から中程度のうつ状態でした、ところがオーディオ日記をつけ始めてから数週間後には参加者たちの鬱状態は著しく軽減していたのです、このように毎日の介護で励みになったことを見つける練習はストレスマネジメントに重点を置いた思いやりを育むための介入よりも、うつ状態を軽減する効果が高いことが分かりました330
など、人々がどう成長し癒されたかという話です。
こうした報道をすることによって、
視聴者のストレスを減らしつつ、
被災地の人々とどう関わればいいのか
自分は様々な困難をどう乗り越えればいいのか
を考えるきっかけができるのではないでしょうか。