餃子パーティをやろう！
職場の先輩方とそんな話で盛り上がった。
そして、先輩であるきれいなお姉さんの呼びかけで、きれいなお姉さんのお家にお邪魔することになった。
先輩方と餃子パーティだ。
いやだもう、奥さん以外の女の子の家にあがるの何年ぶりかしら
失礼がないようにしなければ
とヒザが、会いたい時の西野カナばりに震える。
一人だけ着信中のマナーモードのごとく、お邪魔した。
率先して、バカ話をしながらもスピーディに餃子を包んでいった。
そして餃子を焼きながら、
いいぞ、順調だ
と思っていた私に、激震が走った。ヒザの震えより震えた。
便意を催したのだ。
いや、そんなお上品に言えないくらいの
ウンコしてぇ
という欲望が湧き上がった。
しかし、ここはきれいなお姉さんのお家。
きれいなお姉さんのきれいなお家である。
しかもこのきれいなお姉さん。
自称、においフェチでにおいに敏感である。
あの上司くせぇわ
などとおっしゃる心もきれいなお姉さんである。
できない
このきれいなお姉さんのきれいなお家でウンコしたら、今後のあだ名が
ウンコ
になる。
中国語で言うと、
大便
だ。日本語でも一緒だ。
そんなウンコの波と戦いながらも餃子を焼き上げた。
そしてみんなで餃子にビールで盛り上がりながら、ディズニー映画の「remember me」を見ることになった。
「remember me」楽しみですね〜！
(ウンコしてぇ)
先輩は「remember me」見たことありますか？
(ウンコしてぇぇぇ)
ビールと餃子は最強の組み合わせですね！
(ウンコしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ)
と涼しげに会話しながら、映画がはじまった。
そして、「remember me」思ったより
いい映画だ
抜けるチャンスがない。
オマケに隣に座ってる方が感動でシクシク泣き始めている。
シクシク泣いてんじゃねぇよ！
俺がしてぇのはシクシクじゃなくてブリブリなんだよ！！！
と叫びながら、どうウンコするかを考えていた。
きれいなお姉さんの家ではウンコできない、したくない。
一度家から抜けるしかない。
買い出し行ってきます！
いや、餃子もビールもたんまりある。
ちょっと一服！
いや、タバコ吸ったことねぇ。
どうしたらいいんだ。
ついに、映画が終わった。
ウンコがおしりからこんにちは、している。ウンコンニチワ状態だ。
もう、正攻法で行くしかない。
すいません。帰ります。
ウンコしたいんで帰ります！
先輩にトイレどうぞ、と言われたが、
きれいなお姉さんのきれいな家でウンコできません！
Remember me！！！
走った。走った。メンタル的には既に満身創痍だ。あてもなく飛び出した。
そしてゴールデンのアーチを見つけた。
スッキリした。今なら、どんな魔王でもクッパでも倒せる。そんな気分だった。
だけど、マクドナルドを出て冷静になると疑念が沸いてくる。
俺、ヤバいやつじゃね？
なんかウンコウンコいってたよな。
普通に家でウンコした方が良かったんじゃないか？
もう受け入れてもらえないんじゃないか？
愛してもらえないじゃないか？(キャラとして)
後悔と自責の念にとらわれながら、ふと後ろを見る。
すると、疑念に答えるようにアーチがこう応えた気がした。
I'm lovin'it
