三高より参考!
ケンシです!
今日は
文学から学ぶ質的研究における考察の書き方
について書きたいと思います。
前回、三島由紀夫さんの『命売ります』について。そして、その解説について描きました。
概念、時代、本人の経歴から小説の意味を読み解く解説に心踊りました。
そして、これって質的研究に使えるなと思いました。
質的研究とは、『質的調査法入門 教育における調査法とケーススタディ』 SBメリアム 堀薫夫 久保真人 成島美弥 訳 ミネルヴァ書房 2004
によると、
社会現象のしぜんな状態をできるだけこわさないようにして、その意味を理解し説明しようとする探求の形態を包括する概念
調査者がデータ収集と分析の主たる道具
→それが、ふつうはフィールドワークをともなうもの
→主として帰納的な調査の方策を用いる
→現行の理論を検証するというよりは、むしろ抽象物や概念や仮説や理論をつくりあげるのである。理論が欠如しているから、あるいは現行の理論ではある現象を適切に説明できないから、質的研究法がしばしば援用されるのである
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ことばで伝えられたデータは質的と呼ばれる102
要は、アンケートなどの数字ではなくインタビューなどの言葉をデータとして集める研究です。
ケンシ、質的研究の査読論文を去年の3月に書いて査読落っこちました。
大学の時の先輩が今、博士課程なのでクリフレ(クリティカルフレンド、まぁ研究仲間?ですかね)になってもらってビシバシ書き換えて、今月また投稿します。
そこで、インタビューして得られた生徒の語りを結果とするならば、その結果の考察を重厚にしろ
とアドバイスを受けました。
そこで、使えるなと思ったのが、概念、時代、本人の経歴から読み解く小説の解説、文学です。
例えば、生徒が
授業は学問の思考を身につける場です!
と述べた場合、なぜ述べたのか。
概念的に考察すると、石井英真先生ら京都大学系の真正の学びの議論を引用して、授業が鍛錬された探究を保障していたからだ
と考察できるかもしれません。
時代から見ると、学歴より学習歴が重んじられる時代です。
お勉強して偏差値の高い大学に入るより、きちっと学問の思考を大学で身につけるために、やりたいことがある大学を探したい、そのために高校では学問の基本をおさえたい
というニーズがあるのではないか
と考察できるかもしれません。
そして個人の経歴では、
進路行事でこういう話を聞いた子だから、家族に研究者がいるから、将来の進路に必要だから
と考察できるかもしれません。
困ったら他分野を参考にする。
いい方法です。