味気ないのは嫌!
ケンシです!
今日は
歴史学に愛と情熱を〜『『地中海』を読む』〜
について書きたいと思います。
『地中海』を読む ウォーラーステイン 網野善彦 川勝平太 榊原英資 山内昌之 藤原書店 1999
を遂に読みました。
歴史学は科学である
と大学時代学んできました。
科学であるということは、愛や情熱と真反対に位置し、
批判的にクールに事情を探究していくものなんだとイメージしてきました。
しかし、そんなイメージを覆してくれるのがこの本です。
『地中海』を著したブローデルという歴史学者について述べられた一冊になります。
例えば、『地中海』は
わたしは地中海をこよなく愛した
という文章から始まります。
歴史学の本なのに、(しかも博士論文!)愛を語るところから始まるなんて!!!
ととても驚くとともに、『地中海』に対する筆者たちのコメントがまた素敵なんです。
対象への愛情に裏うちされない著述は味気ない 25
と、愛に溢れた論評。
なんだか歴史学をしっかり学んでみたい気にさせてくれました。
次回は、ブローデルの業績、特に
いやいや、愛を語ることになんの意味があるのよ
という人向けに書いてみたいと思います。