ケンシ@『学び合い』と真正の学びブログ

本の紹介、高等学院の立ち上げ、育児について書いています。以前は、『学び合い』、真正の学び、社会科教育などをメインに書いていました。

AIで仕事はなくなる?なくならない?〜論者8人まとめと文系AI人材〜

 

 

やっぱり社会科!?

ケンシです!

 

 

今日は

 

 

AIで仕事はなくなる?なくならない?〜論者8人まとめと文系AI人材〜

 

 

について書きたいと思います。

 

 

AIで仕事はなくなるだの

 

 

新しい仕事ができるからなくならないだの

 

 

一体どっちなんだよ、どうすればいいんだよ!

 

 

という方に向けて、

 

 

6冊のAI本やネット記事を整理分析し

 

 

  • AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜
  • AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜
  • どちらの論にも大切な文系AI人材について

 

 

まとめていきたいと思います。

 

 

それでは参ります。

 

 

 

 

 

 

・AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜

 

 

 

 

 

AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜の論者として2名あげられると思います。

 

 

テスラモーターズのイーロンマスク氏と宇宙物理学者のホーキンス博士です。二人の主張に共通する点は、

 

 

AIはシンギュラリティ(臨界点。人間の能力を超える)を向かえ、あらゆる面で人間を超える

 

 

ということです。

 

 

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/m.japan.cnet.com/amp/story/35104405/%3Fusqp%3Dmq331AQGCAEoATgA

 

 

https://m.huffingtonpost.jp/2014/12/03/stephen-hawking-ai-spell-the-end-_n_6266236.html

 

 

 

 

 

・AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

 

 

 

 

それに対して、AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜の論者として

 

 

 

 

 

 

 

 

6名紹介したいと思います。

 

 

1名(組)目は、

 

 

10年後の仕事図鑑  堀江貴文  落合陽一  SBcreative  2018

 

 

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です。

 

 

本書では、

 

 

 

 

AIが台頭する21世紀にはAIに価値を奪われる人とAIで価値を生み出す人の2種類がいる

 

AIに仕事が奪われるといった悲観論を最近よく聞くようになった、仕事がなくなるお金を稼げなくなると生活に不安を感じている人もいるだろう、ただもしそうなっても何ら問題はない人間がやらなければならなかった仕事の時間が減り、自由な時間が増えるだけの話だ、さらに生活コストはどんどん下がっていくので何も無理に働いてお金を得る必要もなくなっていく

 

 

AIによる職の代替=不幸のロジックを持つ人間は、自分の価値をAIと同じレベルに下落させてしまっている点でダサい  29

 

 

 

という主張が展開されます。

 

 

要は、AIで価値を生み出せる人になれば、大丈夫という論です。

 

 

2人目は、

 

 

人工知能と経済の未来――2030年雇用大崩壊』井上智洋 文藝春秋 2016

 

 

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です。

 

 

本書はタイトルからもわかる通り、

 

 

AIによって2030年に雇用大崩壊が起こる

 

 

と予想しています。

 

 

その点、AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜に近い主張です。

 

 

しかし、

 

 

 

クリエイティビティ

ホスピタリティ

マネジメント

 

 

 

があれば生き残れると主張する点が、イーロンマスクやホーキンス博士に比べ楽観的なので

 

 

AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

に位置づけました。

 

 

3人目は、

 

 

ホモデウス下 テクノロジーとサピエンスの未来 ユヴァルノアハラリ 河出書房新社2018年

 

 

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です。

 

 

本書では、

 

 

 

聞いて、Google、ジョンとポールがどちらも言い寄ってくるんです、2人とも好きだけど違う意味でね、だから心を決めるのが難しくて、あなたが知っていること全部に基づくとどうしたらいいと思う171

 

 

するとGoogleは答える

 

 

そうですね、あなたのことを生まれた日からずっと知っています、あなたのメールは全部読んできたし、電話も全て録音してきたし、お気に入りの映画もDNAも心臓のバイオメトリックの経歴も全部知っています、あなたがしたデートについても一つ残らず正確なデータを取ってあります171

 

 

お望みならジョンあるいはポールとしたデートのどれについても心拍数と血圧と血糖値を秒単位で示すグラフをお見せすることもできます171 172

 

 

必要なら2人のどちらを相手にしたものであれ、性的経験のひとつひとつの正確な数理的ランキングでさえ提供できます、そして当然ながら私はあなたを知っているのと同じ位、よくあの2人も知っています、一生の情報と私の優秀なアルゴリズムと何百万もの人間関係に関する数十年分の統計に基づくとジョンを選ぶことをお勧めします、長期的には彼の方がより満足できる確率が87%ありますから、それどころか私はあなたをほんとによく知っているので、この答えが気にいってもらえないことも承知しています、ポールはジョンよりずっとハンサムですし、あなたは外見をあまりに重視するので、私にポールと言ってもらいたいとこっそり思っていましたね、ルックスはもちろん重要ですが、あなたが思っているほどではありません、何十万年も前にアフリカのサバンナで進化したあなたの生化学的アルゴリズム配偶者控除の全体的な格付けのうち、35%の重みをルックスに与えます、最新の研究と統計に基づく私のアルゴリズムは恋愛関係の長期的成功に、ルックスはわずか14%の影響しか与えないと言っています、だから私はポールのルックスを考慮に入れた上でなお依然としてジョンを選んだ方がいいと言うのです172

 

 

と今後のAIが進化してできることを推測します。そして、

 

 

 

 

自動車が馬車にとって代わったとき、私たちは馬をアップグレードしたりせず引退させた、ホモサピエンスについても同じことをする時が来ているのかもしれない235

 

 

 

ホモサピエンスが引退することを示唆するのです。

 

 

では、誰に引退させられるのか?

 

 

それが本書のタイトルである

 

 

ホモデウス

 

 

です。

 

 

お金や地位を背景に、

 

 

不死

遺伝子操作

身体の機械化

 

 

を成し遂げた新人類です。

 

 

本書では、AIやデータが普及し、従来の人間ホモサピエンスを淘汰していく中で、AIやデータを取り込んだホモデウスが台頭するという論が展開されます。

 

 

一部、人間がホモデウスとして生き残っていくという点が、イーロンマスクやホーキンス博士に比べ楽観的なので

 

 

AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

に位置づけました。

 

 

4人目は、

 

 

AI VS 教科書が読めない子どもたち 新井紀子 東洋経済新報社 2018

 

 

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です。本書では

 

 

 

 

シンギュラリティはこない

 

 

AIは人間社会で役に立つように作られる必要がある。役に立つとは何かを知っているのは人間だけ。

 

 

「私はあなたが好きだ」と「私はカレーライスが好きだ」の違いを数学で表現するのはかなりハードルが高い。AIは意味を理解しない

→偏差値65の壁

 

 

AIには難しい

→同義文判定

 

 

AIには不可能

→推論、イメージ固定、具体例同定

 

 

という主張が展開されます。

 ザ

 

 

AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

です。

 

 

5人目は、

 

 

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 安宅和人 あたかかずと NEWSPICKS 2020

 

 

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です。

 

 

本書では、

 

 

 

 

ヒトにしかできないこだわりや温かみの実現を目指していくことがビジネスの勝負どころになっていく46

 

 

AI ready

→目的・目指す姿

 →ただ単に人間の仕事をキカイに置き換えると言う想像力0の利活用だけではなく、夢を実現するためにAIとデータの力を解き放とうとしているのか。自動化できるものは当然し、これまでは不可能だった新しいことを行い価値を生み出しているのか。リテラシーのベースとしてこのような志自体を持てているのか 123

→扱える人材

 →理文を問わず高等教育を受けたすべての人が理数・データ素養を基礎教養として使うことができているか。最先端の研究を行う人の層も十分に厚い状態になっているのか123

→対象となる分野、領域

 →すべての業界 123

→作り込みのあり方

 →さまざまなAIをマッシュアップ的に使えると共にコアエンジンについては各ステークホルダーが自分たちなりの磨き込みで競い合えているか。ある程度の技術的な知恵はブラックボックス化せずに共有され学び合う状況が生み出せているのか124

→データの利活用状況

 →人間の活動や環境リアル空間がデータ化されていないのではなくウェブもリアル空間も含めてことごとくデータ化しているか。もしくはいつでもデータ化できる状況にあるのか124

 →大体のデータがリアルタイムに近い形で引き出せ、概ねそのままつないで使うことができるのか124

→市民/利害関係者のリテラシー

 →リテラシーが高い市民が大半でプライバシー課題が整理され、個人が便益を受けつつデータが提供される関係が成り立っているのか125

→データ処理力

 →米国の5倍以上の処理コストがかかるのではなく世界的に見ても低廉にデータ処理できるか125

→革新の主体と推進状況

 → AIネイティブ層とミドル層以上が完全に分離してAIネイティブの会社と旧来の会社の2層に分かれてしまっているのではなく、AIネイティブ層があらゆる分野の刷新の中心かつリードになって分野、業界を超えた再編、革新が進んでいるのか 125 126

 →ミドル・シニア層が規制と既得権益を降りまわす「ジャマおじ」になっているのではなく、信用を与え、人をつなぎ、資本を出す役割を担い補完し合っているか126

→教育システム

 →オールドエコノミー中心、スケール重視時代の理文分離型かつ文系メインの人材育成モデルではなく、あらゆる分野が刷新される時代に則し、理文、専門にかかわらず理数・データ× AI、デザイン素養をベースに持つ境界・応用型の人材育成モデルになっているか。学部学科制で才能の選抜、育成を行うのではなく、専門分野を横断し、経験を柔軟にミックスすることが可能な人材育成システムとなっているか126

→社会全体としてのリソース投下

 →米中に対抗し得る国力に見合ったレベルで十二分にAIreadyになるようなリソースを投下し続けているか126

 

AIready化された企業とは

→レベル1 AI ready化以前

 →製造、物流、販売など基本業務のためのシステム運用とデータマネジメントは行っているが、Sler頼みでAI ×データを使った事業の運営、刷新、創造については着手していない127

→レベル2 先端的な旧来の大企業 初期のネット系スタートアップ

 →外部の専門家の力を借りてAI ×データの利活用に着手しているが、取り組みは既存の人間の仕事をキカイに置き換えることが大半 127

→レベル3 中〜大規模なインターネット企業の多く

 →既存の業務の機械化にはめどが付き、今後の成長と事業刷新のための重要なレバーとしてAI ×データの利活用を開始。これに向け、まとまったリソースの再配分が行われている128

→レベル4 Spotify、Toutiao他先端利活用企業

 → AI ×データの力を解き放つことで、コア事業においてこれまで不可能だった夢や課題解決を実現している。未来を信じ、AI readyになるまでリソースを一過性でなく投下し続けている

→レベル5 Alibaba Alphabet Amazon

 →すべての事業、機能がデータ× AI化し、業界そのものの本質的な刷新を常時仕掛け、変容を引き起こしている。国内外の競合に対抗し得るレベルでAIready化に向けリソースを投下できている。新しい試みがあらゆるところから雨後の筍のように日々生まれており、常に世界の最先端をリードし注目されている128

 

 

 

と述べます。

 

 

人間には、勝負どころがある。

AIready、AIを使いこなす準備をしていけば大丈夫という主張です。

 

 

最後に6人目、

 

 

文系AI人材になる 統計・プログラム知識は不要 野口竜司 東洋経済新報社 2020


f:id:kenshimanabiai:20210505173849j:image

 

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です。

 

 

本書では、

 

 

 

 

「AIをどう作るか?」よりも、「AIをどう使いこなすのか?」のほうが大きな課題になりつつあります 3

 

「AI失職」を恐れず「AI職」に就く準備を 24

 

AIの不完全な部分を知り、人間が補ってあげる必要 30

 

人間とAIの共働きをうまくコントロールするのが「AI職」の役割 31

 

 

 

という主張が展開されます。

 

 

AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

ですね。

 

 

ここまで

・AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜

・AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

を見てきました。

続いて

 

 

 

 

 

 

 

・どちらの論にも大切な文系AI人材について

 

 

 

 

 

 

 

考えていきたいと思います。

 

 

・AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

 

 

についてはAIを使いこなすとかホスピタリティとか、文系(?)AI人材の重要性が既に論者の中から出ていました。

 

 

AIと共存! AI使いこなせ!

 

 

という世界観でずっと生きていければいいのですが、そうはいかないこともあると思います。ジュール・ヴェルヌが言ったように、ONEPIECE24巻で述べられたように

 

 

 

人が空想できる全ての出来事は

起こりうる現実である

 

 

 

 

こともあります。

 

 

・AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜

を唱えたイーロンマスクやホーキンス博士のようにいずれ全能力でAIが人間を凌駕することもあると思います。

 

 

ケンシは、AI悲観論者です。

 

 

いずれどんなことでもAIに勝てなくなると思います。

 

 

そこで大事なのは

 

 

 

文系AI人材

 

 

 

だと思います。

 

 

ここで言う文系AI人材は、

 

 

野口竜司(2020)のいう

 

 

AIの不完全な部分を知り、人間が補ってあげる 30

 

 

人材ではなく、

 

 

 

 

 

 

思考力を発揮し対話を大切にしながらAIに「待った」をかけられる人材

 

 

 

 

 

 

です。いずれどこかでAIを止めないと人間はAIに駆逐される可能性があります。

 

 

そこでAIを止めなければなりません。

 

 

ケンシの恩師の言葉で言えば、

 

 

核兵器を作るのは理系。核兵器を使うのは文系。」 

 

 

使わない

 

 

という選択肢を取れるのは文系(政治家、主権者)です。

(文理の壁は今後なくなっていくと思いますが、今の枠組みでは文系)

 

 

例えば、クローン人間。

 

 

日本とアメリカは2000年に、国連は2005年に制限をかけています。

 

 

このような判断をいずれ、AIに対してもしていく必要があるでしょう。

 

 

そして判断するための思考力や対話力を

 

 

社会科や国語科で身につける必要があるのではないでしょうか。

 

 

以上、

 

 

・AIで仕事はなくなる〜AI悲観論〜

・AIで仕事はなくならない〜AI楽観論〜

・どちらの論にも大切な文系AI人材について

 

 

についてまとめてみました。

 

 

みなさんはAIについてどう思いますか?

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