「おっ！ケンシ久しぶり！！｣
「そこ座れよ！｣
座るよう勧められたのは大衆居酒屋(靴を脱ぐ)の4人席
が面する廊下でした。
久しぶりの友人との再開。
そうか、今日は5人集まるのに4人席に通されたのか。
1人あぶれんのか！
先に2人来てて俺は3番目に到着。
まだ席あるけど、1番遠方から来てる俺が特等席か
と思い、
「サンキュー！｣
と元気よく座ると
飛んできたのは
「腕落ちたな」
という声でした。
どうやらフリで廊下に座れということだったのに真に受けて座ってしまったようです。
よくよく考えれば4人でしたし、この日。
なんだと！？！？
小学生の時に廊下に立たされ、疲れてしゃがんで以来。
20年弱ぶりの廊下に座ったのに？
クッションないからお尻と廊下でセッションしてたのに？
なんなの、今の俺のセッションなんだったのよ
とフリに応答できずに反省していると
友人が
「遠いところおつかれカツカレー！」
と声をかけてくれました。
いやいや、おつかれカツカレーて、、
腕落ちたのお前じゃね？
と思いながら、これは何が正解なんだと思いながら、
「んんんカレーパンマン！」
と返したところ返ってきたのは
「腕落ちたな」
という返答。
「いやいや、腕落ちたのお前だろ！なんだよお疲れカツカ、」
と切り返したところカツカレーを言い切る前に気づきました。
カツがカラッと揚がる前に気づきました。
おれだ。
おつかれカツカレー
とか訳の分からないこと言ってたの
おれだ。
思えばケンシは大学時代ずっと
おつかれカツカレー
って言ってました。
疲れてるところにタンパク質とカロリーが疲労回復してくれるんじゃねえかと、言霊とカツカレーの力を信じて言ってました。
それを忘れかけるとは、、、
ここの友人達で重んじられるのは
ボケ ツッコミ ボケ ボケ ボケ
です。
特にレベルが高いわけではないし、ただの大学生ノリとも言えるかもしれないのですが、学生時代ずっとボケてました。
たまにツッコんでました。
この日も誰かが
「おれデューダ(転職サイトなど人材系の会社）辞めたわ」
と言ったのに対して
「え？デューク更家？」
とポージングしだしたやつがいました。
それに対し、
デューダ辞めたやつもデュークポージングで対抗したのですが
湧いちゃってるんですよ。
トレビア湧いちゃってるんですよ。
森泉が溢れて止まらないんですよ。
終始、ケンシは数年ぶりの友人との会。
数年前のようなテンポを取り戻せずにお別れを迎えました。
デューダ辞めたやつの脇汗効果とケンシの腕の急降下が止まりませんでした。
ぼんやりですが、
『コンビニ人間』の一節を思い出します。
あの人は話し方が変わった。
きっとああいう話し方の人が周りにいるんだろうなぁ。
です。
ケンシは、社会人一年目の二日目。
大学のノリで学年会に挑んだら、
お前そのテンション、うざいよ
とバッサリ向かい側の先生に言われて以来
(出るケンシは打たれる事件)
かなり職場では抑えています。
(デューダ辞めたやつの脇汗とは逆に)
しかし、友人達はうまーくやって大学当時のくだりを職場でも展開してるそうです。
ケンシは腕が落ちた上に落ち着いてしまったのかもしれません。
どこまで脇汗を出すか、周りに合わせるか。
もう一度、考え直してみたいと思います。
カツカレーでも食べながら。
